ジャストシステム、ベネッセコーポレーション、Z会、小学館、ドコモ…
各社がタブレットを活用した子ども向け通信教育に参入している昨今。どんなものか興味津々だったので、4月に1年生になった長女に試してもらいました。入会を検討している方の参考になれば幸いです。
2013/09/09 追記 6ヶ月で退会しました。主な退会理由は自宅学習などの進度に比べてスマイルゼミのカリキュラムが遅めだったから。そんな人向けに漢検・計算ドリルもあるのですが、メインの講座が簡単すぎてつまならそう。そんなこんなで新しい習い事をはじめるのを機に退会。ちなみにいまはスマイルゼミ2と言うニュータブレットもあるらしい。さらに半年か12ヶ月な契約すると0円と言う案内が来ていましたが...
スマイルゼミを選んだ理由
タブレットを活用した子ども向け通信教育にはスマイルゼミ(ジャストシステム)以外にも、Challenge Tablet(ベネッセ)、デジタルZ(Z会)、ドコモゼミ学研ビクトリーコース(ドコモ)など多数のサービスがあります。
比べてみるとドコモゼミ学研ビクトリーコース(ドコモ)が自由にいくつでも講座を学べてお得そう。しかし、(どんなガジェットだろ)私も(自分専用いいな)長女も「専用タブレット」と言う響きに惹かれたので、スマイルゼミ(ジャストシステム)に決定。申し込んだのは2月末でした。
ちなみにここには挙げませんでしたが、テレビドラゼミ(小学館)やドコモゼミ学習ナビ 小中学コース(ドコモ)などもあります。
専用タブレットが届く
申し込んでから10日ほどでタブレットが到着。さっそく開封の儀です。
まずは付属品。専用のアンチグレアフィルム(キャンペーン品)が付いてきました。iPhoneなどの液晶保護シートでも人気が高いパワーサポート製です。
オリジナルのケースも付いてきます。色は選べません。オレンジだけなのかな。
ACアダプタ。microUSBじゃなく、専用端子です。使い回しができないのはちょっと残念。
ちなみにスマイルゼミ(ジャストシステム)のタブレットはスペックなどの詳細は公開されていません。MACアドレスやUSBで接続などちょっとした方法で中身を推測することもできませんでした。
公開されている情報は以下の通り
- 静電容量方式タッチチパネル
- 9.7インチIPS液晶
- Android OSベース(たぶん4.x)
- 画面解像度1024×768ドット
- 背面カメラ(撮影された写真は1024x768)
- ステレオスピーカー
- マイク
- IEEE 802.11b/g
裏面はシルバー。ボタン類は電源ボタン・バックボタン・音量調整が、ポート類はACアダプタ接続口・microUSB*2・miniHDMI・microSD・ 3.5mmオーディオジャックが搭載されています。
オリジナルカバーを着せると結構太りますが、家の中でしか使わないので気になりません。
とりあえずやってもらった
ここからは長女にバトンタッチ。まずはスマイルゼミの使い方の練習だそうです。
手書き入力にも対応しています。しかし、ここで長女から「書きにくい」とクレーム。私がやる分には特に問題なさそうですが、各種タッチペンも上手くいきません。
指が小さいのと、指がすべらないのが原因のようなので、さっき貼ったばかりのフィルムを剥がして解決。
チュートリアルを終えたら、国語の1講座目に取り組みます。問題文は音声で読み上げてくれました。(ただし、すべての問題文をよみあげてくれるわけではありません。)
講座を一通り終えたら、「れんらく」を行います。すると親にメールで通知され、講座を終えたときに取得できる「スター」を使って「スターアプリ」(知育ゲーム・ゲーム)が遊べるようになります。
「れんらく」をもらった親は、タブレットにコメントを送ることができます。リビングにいたママよりさっそくコメントが届いたようです。誤字発見...詳しくは後述しますがコメントを書き直すことはできます。
そんなこんなで初日の体験は終了。長女曰く「おもしろかった!」とのこと。
カリキュラムとか仕様とか
カリキュラム
小学一年生の教科は国語と算数。国語10講座、算数10講座が毎月タブレットに配信されます。ちなみに1講座は5-10問程度。なお、1年生の場合、国語は学習指導要領に沿った内容が、算数は教科書に準拠した内容が配信されるとのことです。
長女がやっているのをいつも横で見ているわけではありませんが、今のところ「講座」と言うより「ドリル」な印象。初回10点と言う最低点を叩き出した「とけいのよみかた」と言う講座を見てみます。いきなり問題がはじまって...
間違えても解説があるわけでもなく、淡々と進んでいきます。「せいかいをみる」をタップしても正答が表示されるだけ。
こんな時は親が教えてあげることになります。詰まることが多くなってくる高学年になるとこの方法はキツイですね。誰かに教えてもらうか、スマイルゼミ上で解説があってそれを理解できるようになるか。もしかしたら難しくなってくると解説もあるのかもしれませんが、1年生向けのものからは見つけられませんでした。
しかし、後述の「みまもるネット」で子どもが詰まったところは把握できます。これは良いですね。スマイルゼミがなければ時計苦手ってことを見落としていたかもしれないので。
また、スマイルゼミの講座は何度でもやり直すことができますが、未来に配信される予定の講座を先取りすることはできません。1ヶ月に20講座なので毎日やると10日ほど余ってしまうことになります。
そんな時のために自由に進められる「漢字ドリル」と「計算ドリル」は用意されています。
スターアプリ
スマイルゼミの各講座には「スター」が設定されています。新しく取り組む講座には3つ、まだ全問正解していない場合は2つか1つ。
学習の結果を「れんらく」することで、スターひとつあたり3分間「スターアプリ」で遊べます。「スター」は20個まで持ち越しできるので、平日にたくさん勉強して、休日にまとめて遊ぶと言う使い方もできます。
執筆時点で遊べるスターアプリはこんな感じ。3月は3本追加になったそうです。
長女的にグッとくるアプリがなかったようですが、4月5日に追加になった「くまモンとキャッチだモン!」は気に入っているようです。
インターネットの閲覧やアプリの追加などはできませんが、「カメラ」で撮影した画像に落書きしたり、「日記」を書く機能はあります。これはスターとは関係なく使えます。
みまもるネット
両親が学習の成果を確認したり、コメントを送ることができる「みまもるネット」。時間や点数から詰まったところがわかるので、フォローを入れるときの参考にできます。これは良い。
なお、子どもが「れんらく」した日々の学習の成果はメールでも受け取れます。帰りが遅く全く会えない日も、コメントを通じてほんのちょっぴり子どもと絡めるのはいいですね。ちなみに子どもからは返信はできません。
簡単に見られる・使える便利な仕組みなのですが...「れんらく」と「コメント」の仕様がわかりにくいのが残念。
例えば(1)...「れんらく」を受け取るメールアドレスは複数指定可能。しかし、みまもるネットのアカウントはひとつなので、パスワードも含め共有しないといけない。
例えば(2)...「れんらく」を受け取るメールアドレスは複数指定可能。しかし、コメントは日付と一対一となっている。したがって、複数の人がコメントを付けるとタイミングによっては全く読まれず上書きされてしまう。
例えば(3)...「れんらく」できるのは1日1回まで。1日の中で「勉強(1回目)」→「れんらく(1回目)」→「スターアプリで遊ぶ(1回目)」→「勉強(2回目)」→「れんらく(2回目)」→「スターアプリで遊ぶ(2回目)」という運用は想定外。しかし、「勉強(2)」でもスターは獲得でき、「スターアプリで遊ぶ(2回目)」も可能。子どもが使う上では実害はないのですが、メールで届く「れんらく」が正しいとは限らないので、必ず「みまもるネット」を見る必要があります。
1ヶ月やってもらった。
1ヶ月で配信された講座すべてを終わらせなくちゃいけないことを話したり、あまりに時間が短いときは計算ドリルをやるようにコメントで勧めましたが、特段強い誘導はせずに1ヶ月(31日)使ってもらいました。
時間をまとめるとこんな感じ。31日で勉強172分、遊び120分。
時間が少なすぎるような気もします。しかし、これ以外の学習を朝と昼間やっている、教科書もらったので読みたい、友達と遊びたい、習い事にいきたい etc...と長女なりに忙しくしているので様子を見るつもり。親の興味本位からはじめたことなので、様子を見て、本人に合えば続ける、駄目そうならやめます。もし惰性で続けていたとしても、いつかはタブレットの買い換えも求められるかと思いますので、そこで判断するかですかね。
親から見た場合...
- 何気に大変なドリルの丸付けをしなくて済むこと。
- つきっきりで勉強を見ていなくても、掛かった時間と点数から苦手を把握できること。
- 帰りが遅くても、仕事が忙しくても気軽に毎日子どもにコメントを送れること。
あたりは「良い」と感じました。復習マシンや苦手発見マシンとしては役に立ってくれそうです。
しかし、得手不得手に合わせて教材のレベルを変えてあげたいし、低学年なのでえんぴつで書く練習も必要。と言うことでスマイルゼミだけに家庭内学習をすべて任せるのは無理がありそうです。
アップデートに期待
まだ、入会して1ヶ月ほどですが、スマイルゼミ(ジャストシステム)は頻繁にアップデートが提供されています。
- 03/15 どこをタッチしたかわかりやすくする「タップを表示機能」。
- 03/22 旅行や帰省などネットワーク環境のない場所でも使える「おでかけモード」。
- 04/01 算数・理科・社会の教科書コース配信開始。
- 04/05 スターの持ち越し、スターあたりの分数など仕様変更。
現時点では「アプリが落ちる」(応答していません状態になってAndroidのシステムダイアログ出現)があったり、バッテリーの持ちが悪い(スリープがスリープになっていない印象。よくスマホであるアレ。)と言う「作りの甘さ」(もしくは端末の貧弱さ)もあったりします。
アップデートでより使いやすくなること、より良いコンテンツが配信されることを期待です。